RACEQUALIFYINGPRACTICE
COLUMN
COLUMN
Rd.11 [Sun,07 August]
Mid-Ohio Sports Car Course

キャリアベストの 4 位入賞を果たす!
 IZODインディカー・シリーズにおける4位、というか4位以上の成績は、佐藤琢磨にとって待望久しいものだった。もっとも、KVレーシング・テクノロジー-ロータスのダラーラ・ホンダがあまりいい仕上がりではないときに、インディカー・シリーズでキャリアベストの成績を収めたことはいささか皮肉な展開だったといえる。これと同じ程度の結果を残せるくらい琢磨がコンペティティブだったことは、過去に何度もあったのに......。
「嬉しさと悔しさが一緒になったような週末でした」ミドオハイオでの素晴らしいレースを終えた琢磨はそう語り始めた。「状況を考えればいい成績だったことに間違いはありませんが、競争力の点でいえば、決して今回がベストだったわけではありません」
 その理由の一端は、この週末の滑り出しにある。最初のフリープラクティスは、たった1周を走っただけでエンジン・トラブルに見舞われ、27位に終わったのだ。「2周目を走行中にエンジンのパワーダウンが感じられたので、ピットインを余儀なくされました。先週のテストではそれなりに手応えを掴んでいましたが、まだやるべきことはたくさんあったので、トラブルが起きたことはひどく残念でした」
 土曜日の午前中、琢磨は緑豊かなレキシントンのロードコースにおいて3番手のタイムをたたき出す。「これは予選直前に行なわれた1時間のセッションでのことで、周回数もそれほど多くありません。ラップタイムはたしかにコンペティティブなものでしたが、もっとスピードが必要なことは明らかで、タイムを出したときの状況にもラッキーな側面がありました。また、ハンドリングについても確信が持てなかったし、他のドライバーがいきなりタイムを詰めてくる可能性もありました。実際のところ、僕たちは予選で大きくタイムを伸び悩ますことになりました」
 琢磨は予選グループのなかで5位に入り、第1セグメントの通過を果たした。しかし、トップ12が出走する第2セグメントでは9位に終わり、ファイアストン・ファスト6進出はならなかった。去年、琢磨があれほど速かったことを考えれば残念な結果である。「僕たちのセットアップはレッドタイアとマッチしていなかったようです。チームのマシーンは3台とも苦戦を強いられ、僕もどうにかQ2進出を果たしました。僕たちは圧倒的にスピードが不足していましたし、去年とのタイム差を考えるとショックを覚えずにはいられません。トップ10は悪い成績ではありませんが、僕にとっては落胆すべき結果でした」
 ここに追い打ちをかけるように災難が降りかかる。最後のプラクティスセッションは26位に終わったのだ。「何か大幅に変更しなければならないと感じていました。この日の朝、3台のマシーンはそれぞれ大きく異なったパッケージを試しましたが、僕にとってはひどいセッションとなりました。決勝ではいいセットアップに仕上げられることを願わずにはいられませんでした」
 スタートポジションはややトリッキーなものだったが、琢磨は9番手に留まり、イギリスF3時代には琢磨と同じカーリーン・モータースポーツに所属していた(もっとも時期は 琢磨の数年後だが......)チャーリー・キンボールを追うポジションに落ち着いた。後方にはチームメイトの EJ.ヴィソがつけている。「スタートでは我慢を強いられました。ミドオハイオでは、ターン4に続くバックストレートでスタートが切られます。ターン4は右コーナーですが、その直後に左コーナーが控えています。僕は右側の列からのスタートですが、これだと左コーナーで行く手をふさがれる形になるので、あまりいいポジションとはいえません。ここで僕はポジションをひとつ上げ、そしてひとつ下げたので、結果的に順位は9位で変わりませんでした」
 ほとんどのドライバーは最初のコーションでピットストップを実施し、琢磨は9位でレースに復帰したので、リスタート前と順位は変わっていないことになる。「これもフラストレーションがたまる展開でしたが、僕は心を落ち着かせ、集団を追いかけていきました。アレックス・タリアーニが前を走っていましたが、このときは彼を追い越せそうになかったので、リソースをセーブすることにしました。つまり、燃料とタイアをもたせようとしたのです。このコースでは、冷えたタイアを履いて走り出すとき、大きくタイムをロスするので、スティントはできるだけ長く引き延ばしたほうが有利となります。彼がピットに入ったとき、僕はまだもう1周走ることができたので、ここでプッシュし、結果的に順位をひとつあげることに成功したのです」
 琢磨がピットストップを行った後、もう1度コーションとなったが、これは琢磨の前を走る何人かのドライバー-たとえばウィル・パワー-にとっては実に間の悪いことだった。 このため、琢磨はリスタートで6位に浮上。そしてグリーンが提示されるとキンボールとジェイムズ・ヒンチクリフを仕留め、4位へと駒を進めたのである。
「メカニックたちはピットストップで素晴らしい働きをしてくれ、セットアップもよくなりましたが、僕はまだ戦わなければなりませんでした。リスタートでは、ついに左側の列に並ぶことができました!ポジションを上げるチャンスは、これを逃したらもうありません。僕はサイド・バイ・サイドのバトルを繰り広げ、とてもエキサイティングでした。この後はトップ3に食らいついていきましたが、彼らに仕掛けるところまではいきませんでした。実現可能な範囲でいえば、これがベストなリザルトでした」
 来週末、琢磨たちはニューハンプシャー・モータースピードウェイに向けて東に移動する。このサーキットを琢磨はまだ走ったことはないが、コースレイアウトは彼が得意とする1マイル・オーバルである。
「このミドオハイオの週末が、これから良い成績を残すきっかけになってくれることを期待しています。ついに、あまり波乱のないレースを戦うことができました。でも、これが本来の姿ですよね!」
「ニューハンプシャーはまだ走ったことのないサーキットです。みんなからは、ユニークで、とてもテクニカルなショートオーバルだという話しを聞いているので、とても楽しみにしていますし、この週末の勢いをうまくつなげたいと思っています」

writted by Marcus Simons
▲TOPへ

TOPページへ戻る
takumasato.com
(C)T.S.Enterprise Japan LTD.
All rights reserved.


Powered by:
Evolable Asia Corp.